第22期・第2回日本学術会議総合微生物科学分科会・IUMS分科会・病原体学分科会合同会議並びに
第9回日本微生物学連盟理事会のご報告
4月27日に合同会議を行いました。以下に議事内容の概略をお知らせいたします。
(連盟幹事 柘植尚志)
日 時:平成24年4月27日(金) 11:00~14:30
会 場:日本学術会議6階6-C会議室
出席者:3分科会委員ならびに日本微生物連盟加盟学術団体代表
冒頭に、笹川千尋理事長ならびに春日文子日本学術会議副会長から合同会議開催にあたっての挨拶があった。
前半は分科会との合同会議形式で行われ、微生物学分野におけるデュアルユース(民生・軍事の両方に利用可能な科学・技術)問題への取組について審議された。春日副会長から、平成23年11月に設置された日本学術会議課題別委員会「科学・技術のデュアルユース問題に関する検討委員会」について、委員会の設置理由、これまでの委員会での審議内容、今後の審議の進め方と具体的な取組み(デュアルユース問題に関する科学者の倫理規範の提言、普及・啓蒙活動など)について説明があり、本合同会議で微生物学分野におけるデュアルユース問題へ取組むよう要請があった。参考人として委員会に招致された笹川理事長から、本問題への取組みの必要性について追加説明があり、合同会議にワーキンググループ(笹川理事長、春日副会長、岡本委員(委員長)、小柳委員、光山委員、赤池委員、原島委員、松浦委員、柘植委員)を設置することが提案され、了承された。ワーキンググループ(現在あらたに分科会として申請中)には、本問題に関する国内外の情報を収集・整理し、微生物学分野におけるデュアルユース問題に対する指針案の作成を目指して継続的に討議することが要請された。
また、我が国におけるBSL-4施設(P4施設)設置について、笹川理事長ならびに春日副会長から、BSL-4施設の国内外の現状、国内の研究機関・研究者からの設置要望について説明があった。我が国におけるBSL-4施設の必要性について意見交換を行った。
後半は引き続き合同会議メンバーにより日本微生物学連盟理事会を行った。会議では監事の欠席により会が不成立になることを避けるために、現行の2名定員を3名へ変更する案が諮られ了承された。また連盟役員の役割分担について理事長より提案され承認された。平成23年度決算および平成24年度予算について説明があり、予算についてはさらなる圧縮が必要であり、修正予算案を事務局から再度提示してもらうことにした。厳しい財政状況の中、事務費・事業費の削減、収入増のための方策などについて意見交換が行われた。また、加盟学術団体から学術集会への共催、協賛、後援などの支援要請があった場合には積極的に対応することが確認された。
連盟主催「公開微生物関連フォーラム」を平成24年12月または平成25年1月を目指して開催することが提案され承認された。フォーラムの開催方法、テーマ、内容などについて審議され、今回はテーマを連盟理事から公募し、日本学術会議からの要望も考慮して決定することとした。
日本菌学会奥田会長から、本連盟共催の「微生物データベースの将来に関するフォーラム(平成24年5月28日開催)」に対するお礼が述べられ、参加申し込み状況などについて報告があった。
日本きのこ学会山中会長から、日本きのこ学会第16回大会(平成24年9月5日~9月7日開催)の協賛依頼があり承認した。
次回の合同会議は、7月27日(金曜、午前)を予定することとした。