第22期・第3回日本学術会議総合微生物科学分科会・IUMS分科会・病原体学分科会、第1回病原体研究に関するデュアルユース問題分科会合同会議並びに第10回日本微生物学連盟理事会 報告
7月27日に合同会議を行いました。以下に議事内容の概略をお知らせいたします。
(連盟幹事 柘植尚志)
日 時:平成24年7月27日(金) 10:00~14:00
会 場:日本学術会議6階6-A会議室
出席者:4分科会委員ならびに日本微生物連盟加盟学術団体代表
冒頭に、出席者全員の自己紹介が行われ、その後笹川理事長から当日の会議の進め方について説明があった。
前半は分科会との合同会議形式で行われた。はじめに、微生物学分野におけるデュアルユース(民生・軍事の両方に利用可能な科学・技術)問題への取組について審議された。笹川理事長から、「病原体研究に関するデュアルユース問題分科会(岡本委員長)」の時限設置(平成24年6月1日~平成25年3月31日)が承認されたことが報告された。春日副会長から、日本学術会議課題別委員会「科学・技術のデュアルユース問題に関する検討委員会」におけるこれまでの審議経過と今後の具体的な取組み(デュアルユース問題に関する科学者の倫理規範の提言、普及・啓蒙活動など)について説明があった。デュアルユース問題分科会の岡本委員長から、5月25日開催のワーキンググループおよび6月22日開催の分科会での審議内容について報告があり、出席者からは、デュアルユース問題に対応するための教育、管理体制の点検・整備、情報公開・管理などの視点から意見が出された。本分科会には、病原体研究を中心とするデュアルユース問題についてさらに分析し、指針案の作成を目指して継続的に討議することが要請された。
我が国におけるBSL-4施設設置について、笹川理事長ならびに春日副会長から、BSL-4施設の国内外の現状、国内の研究機関・研究者からの設置要望等について説明があり、総合微生物科学分科会にワーキンググループ(柳雄介委員長[日本ウイルス学会理事長])を設置することが提案され、承認された。
また、冨田理事よりIUMS2014(URL: http://www.montrealiums2014.org/)が2014年7月27日~8月1日にカナダ・モントリオールで開催されることが報告された。
後半は、引き続き合同会議メンバーにより日本微生物学連盟理事会を開催した。会議では、平成23年度決算および前回修正依頼があった平成24年度予算について事務局から説明があり、承認された。
笹川理事長から、連盟主催「公開微生物関連フォーラム」の公募に対して7件の提案があったことが報告され、提案者からそれぞれの内容について説明があった。笹川理事長から、日本ウイルス学会から提案のあった「BSL-4施設とBSL-4病原体」については、合同会議での検討課題でもあることから、「病原体研究に関するデュアルユース問題」と組み合わせたフォーラムを12月に開催することが提案され、承認された。他の6件については、多くの加盟学術団体が参加できる「環境と微生物」という横断的テーマで共同開催することが小暮理事、高野理事、冨田理事、中村理事らから提案され、承認された。開催日程を平成25年1月25日~26日として、小暮理事と高野理事を中心に提案学会の関係者に具体的な内容の検討が要請された。
笹川理事長から、日本微生物学連盟ホームページの整備状況について報告があり、加盟学術団体でも活用いただくよう要請があった。
次回の合同会議は平成25年1月25日に開催することとした。