第3回日本微生物学連盟フォーラム『薬が効かない感染症の話-薬剤耐性感染症の 現状とその対策』
開催報告

 

2014年4月26日(土)に東京大学駒場キャンパス21KOMCEEにおいて開催された第3回日本微生物学
連盟フォーラム『薬が効かない感染症の話-薬剤耐性感染症の現状とその対策』の概要をご報告致し
ます。


日時:2014年4月26日(土) 10:00-17:10
場所:東京大学駒場キャンパス 21KOMCEE
主催:日本学術会議 基礎医学委員会 病原体学分科会、日本微生物学連盟
共催:日本細菌学会、日本感染症学会、日本寄生虫学会、日本医真菌学会、日本ウイルス学会、
   日本微生物生態学会、日本化学療法学会


  第3回を迎えた日本微生物学連盟フォーラムは、穏やかに晴れた温かい気候の中、新入生の歓迎行事で
にぎわう東大駒場キャンパスで開催された。会場は、一般市民、学生、大学・研究機関関係者、医療機関
関係者、企業関係者等でほぼ満席に近い盛況ぶりで、参加者も100名を超えていた。フォーラムには、
日本学術会議副会長の春日文子先生、本フォーラム学術コーディネーター、日本微生物学連盟(連盟と略す)
各理事も参加された。
 冒頭に本フォーラムの企画調整を務められた神谷茂日本細菌学会理事長より挨拶があり、その後、
笹川千尋連盟理事長より挨拶と連盟の活動について紹介がなされた。
 最初に神谷茂先生の司会の下、基調講演として、渡邉治雄先生より「世界の感染症、日本の感染症-
そして薬の効かない感染症」として、世界の感染症の歴史と現状、薬剤耐性菌に関わる諸問題、行政と
しての取り組み、国際協力等について発表が行われた。
 その後、Ⅰ.薬剤耐性菌の増加(司会:富田治芳先生、演者:荒川宜親先生、富田治芳先生、切替照雄
先生)、Ⅱ.寄生虫、真菌、ウイルス領域における薬剤耐性(司会:亀井克彦先生、演者:美田敏宏先生、
宮崎義継先生、潟永博之先生)、Ⅲ.耐性菌克服のための闘い(司会:賀来満夫先生、演者:賀来満夫
先生、舘田一博先生、岩田敏先生)の各セッションが行われた。いずれも、細菌、ウイルス、原虫、真菌
の基礎から臨床における最新の話題を、一般市民にも分かりやすく解説していただいた。病原微生物と
感染症、及びそこから派生する薬剤耐性病原体の脅威について、各演者の視点から素晴らしい講演をいた
だいたことが大変印象的であった。各講演の後の質疑応答でも一般参加者からも多くの質問があり、公開
フォーラムとして一定の役割を果たすことができたと思われる。
 午後のセッションの最後に、荒川宜親先生、岩田敏先生の司会による総合討論が行われ、口頭及び質問
シートにより寄せられた質問に対して丁寧な説明がなされた。
 閉会にあたり、木暮一啓連盟副理事長よりご挨拶をいただき、本フォーラムの総括ならびに市民公開
フォーラムの意義について貴重なコメントをいただいた。

 参加者の皆様、司会・演者の先生、学術コーディネーターの先生、日本学術会議、連盟理事のご協力
の下、大変盛会の中、終了時刻をオーバーして、無事に第3回フォーラムが終了した。

(文責 連盟事務局)



 
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