第22期日本学術会議 総合微生物科学分科会・IUMS分科会・病原体学分科会合同会議並びに第14回
日本微生物学連盟理事会 報告
7月19日に合同会議を行いました。以下に議事内容の概略をお知らせいたします。
(連盟幹事 柘植尚志)
日 時:平成26年7月19日(金) 13:15~17:00
会 場:東京大学農学部キャンパス(弥生キャンパス)農学部3号館4階大会議室
出席者:3分科会委員ならびに日本微生物連盟加盟学術団体代表
冒頭に、笹川理事長から当日の会議の進め方についての説明があった。また、当日理事会に先立って開催された日本微生物学連盟役員会での審議内容について報告があった。
総合微生物分科会(BSL4ワーキンググループ)の笹川委員長から、提言「我が国のバイオセーフティレベル4(BSL4)施設の必要性について」の公表(2014年3月20日)について報告があった。また、長崎大学から提出されたBSL4施設に関する日本学術会議「マスタープラン2014」重点大型研究計画の科学技術・学術審議会大型プロジェクトに関する作業部会における評価結果について笹川委員長ならびに春日日本学術会議副会長から説明があり、現在実施されているパブリックコメント聴取に対する関連学会への協力依頼があった。
IUMS分科会の上田委員長から、7月27日~8月1日にモントリオールで開催されるIUMS総会での役員選挙の概要について説明があり、富田委員ならびに光山委員に対応を依頼した旨報告があった。
笹川理事長から、第22期の活動について、合同会議、公開シンポジウム、フォーラムなどの開催状況、2件の提言の作成・公開、連盟の財政状況などについて報告があった。連盟のメリットを生かした次期での取組の立案・実施に向け、協力依頼があった。
上田副理事長から平成25年度決算および平成26年度予算について説明があり、野田監事から監査報告を受けた後、承認された。
笹川理事長から本連盟の次期(2015年1月以降)理事長及び役員の改選に向け、「日本微生物学連盟役員選出規程(案)」を整備するためのワーキンググループ(北常務理事、原島常務理事、西川監事)を設置した旨説明があり、承認された。ワーキンググループの北常務理事から選出規定について説明があり、承認された。また、本規程の制定に伴い、「日本微生物連盟規約」第9条の改訂について審議され、改定案が承認された。笹川理事長から選挙管理委員会委員(北常務理事、原島常務理事、西川監事)ならびに改選に向けての今後の進め方について提案があり、承認された。
第2回公開フォーラム「微生物-知られざるミクロのエンジニア(2月1日開催)」ならびに第3回公開フォーラム「薬が効かない感染症の話-薬剤耐性感染症の現状とその対策(4月26日開催)」について、それぞれ木暮副理事長、岩田理事(日本感染症学会理事長)から開催報告があった。当日は、それぞれ84名、97名の一般参加者があり、熱心な質疑が交わされたことが紹介された。次年度のフォーラムについて審議され、「食を支える微生物」ならびに「超高齢化社会の感染症問題」をテーマとすることが承認され、児玉理事(日本醸造学会会長)、岩田理事(日本感染症学会理事長)にそれぞれのとりまとめが依頼された。
笹川理事長から連盟ホームページの体裁の改訂、英語版の公開などホームページ充実に向けての取組みについて報告があり、各学会での積極的な活用について依頼があった。
デュアルユース問題分科会の岡本委員長から、2014年1月23日に公表された提言「病原体研究に関するデュアルユース問題」について、分科会での審議経過ならびに提言内容について報告があり、今後の対応、取組みなどについて意見交換が行われた。
最後に、(一財)バイオインダストリー協会生物資源総合研究所の角田精造技術顧問をお招きし、「生物多様性条約と名古屋議定書-その現状と今後」と題する講演会が開催された。微生物学分野の研究者が十分に理解して対応すべき条約、議定書であることをあらためて認識するとともに、今後の対応について委員会の設置も含め検討することが承認された。
理事会終了後には、東京大学山上会館において懇親会が開催され、理事間の交流が図られた。
次回の合同会議を平成27年1月24日(土)に開催する予定とすることが確認された。