日本学術会議「幹事会だより No.180」について

 

 

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幹 事 会 だ よ り No.180
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                           令和2年7月28日発行
                              日本学術会議会長
                                  山極 壽
 

 今回は6月25日(木)、7月9日(木)に開催された幹事会で議事要旨が確認されま
したことを受け、6月11日(木)に開催された第292回幹事会及び6月25日(木)に
開催された第293回幹事会の議事概要を御報告いたします。
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今後の幹事会・総会日程
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●幹事会
第295回幹事会 令和2年 7月30日(木) 13:30から
第296回幹事会 令和2年 8月13日(木) 13:30から(日程は要調整)
第297回幹事会 令和2年 8月27日(木) 13:30から
第298回幹事会 令和2年 9月10日(木) 13:30から(日程は要調整)
第299回幹事会 令和2年 9月24日(木) 13:30から

●総会
第181回総会 令和 2年10月 1日(木)〜 3日(土)
第182回総会 令和 3年 4月21日(水)〜23日(金)


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会長・副会長より
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〔 会長 山極壽一 〕
 新型コロナウイルスの脅威が増す中、7月9日の総会はオンラインの会員出席を認め、
無事に成立しました。この措置は6月の幹事会で、日本学術会議に対面で出席する会員が
過半数に満たないときにオンラインの出席を認めるとした決定に基づいています。なぜ、
すぐにオンライン出席を認めないのかという意見もございましたが、日本学術会議の決議
の根拠は法的公正性にあり、それをたやすく変更してはいけない、という法学委員会の方々
からの意見を尊重した結果です。皆様のご協力を得て、無事に第25期の会員候補105名
を決定することができました。また、引き続く幹事会で連携会員候補者887名も決定する
ことができました。重ねて感謝を申し上げる次第です、今後、コロナの影響がますます強
まることも予想され、10月の総会でもオンラインを認めるかどうかにつきまして慎重に議
論していきたいと思っております。
  さて、これまでコロナの影響下で今年度の幹事会はすべてオンラインで開催し、記者会
見も実施を見合わせてきました。日本学術会議の新型コロナウイルス対策について記者か
らの取材要請が高まっていることもあり、7月20日にオンラインで記者会見を開きまし
た。内容は、3月6日に発出した幹事会声明「新型コロナウイルス感染症対策に関するみ
なさまへのお願いと今後の日本学術会議の対応」に端を発し、第二部に大規模感染症予防・
制圧体制検討分科会(秋葉澄伯委員長)を設置したこと、ホームページに英語の情報提供
コーナーを立ち上げたこと、コロナ後の社会について会長と副会長がインタビュアーとし
て有識者と対談し、それをビデオにしてホームページに載せたこと、今後の新型コロナウ
イルス感染症の学術研究への影響と対応策などについて会長の私が説明をしました。続い
て、分科会が7月3日に発出した提言「感染症の予防と制御を目指した常置組織の創設に
ついて」を秋葉委員長と糠塚康江幹事から説明しました。その後、記者から質問を受けま
したが、私が印象に残ったのは日本学術会議がなぜすぐに新型コロナウイルスへの対策に
ついて意見を述べなかったのかについての質問でした。私はまず、日本学術会議は正確な
情報とそれに基づく慎重な議論をすべての分野から起こすために、意見を提言としてまと
めるのには時間がかかることを説明しました。そこで、まず信頼できる情報を即時に利用
できるように提供するコーナーを設けたこと、そしてその上で議論を進めた経緯を述べま
した。政府が立ち上げた専門家会議も未だ手探りの状態が続いており、医療の見地だけで
なく経済や社会の動向をにらんだ意見も相次いで、政府や各都道府県の対策にも度々混乱
が生じています。そこで、今回の提言では多くの分野の専門家を含んだ常設の委員会を各
省を束ねる司令塔である内閣府に作り、さらに都道府県にも配置して感染症だけでなく他
の自然災害にも即応できるようにするべきという意見になっています。
  アカデミアの意見はマスコミや社会が求めるような速さでまとめることは難しく、ふだ
んから将来の予測に基づいて議論を展開して対策をまとめておく必要があります。今回は
予想外の事態とは言え、インフルエンザやSARSの流行に対する予防対策や東日本大震災
の教訓を十分に生かすことができなかったことは、今後の反省点だろうと思います。しか
も、SNSの普及によって誰もが情報の受け手であるとともに送り手でもある時代となり、
信頼性の低い情報が氾濫するという事態になっています。自称専門家が次々に現れて勝手
な意見を述べ、それがあっという間に流通して人々の不安をあおります。ちょうど総会の
1週間後の7月16日に日本学術界では「メディアが促す人と科学の調和—コロナ収束後
の公共圏を考える」というフォーラムが開かれました。詳しくは渡辺副会長から報告があ
ると思いますが、日本や世界で活躍しているメディアや放送作家の方々が登場し、学術と
メディアの連携について話し合いました。私はとくに「ポスト真実の時代」における学術
とメディアの役割について意見を述べましたが、早急に信頼できる情報について整理する
ガイドラインを設けないと大変なことになると思っています。情報は自然に拡散する特徴
を持っており、なかなか秘匿できません。厳しい統制を描ければ、全体主義の助長につな
がる恐れもあります。いかにこの情報社会の信頼性を作るかが、新しい民主主義の根拠に
なるでしょう。ぜひ今後も議論を続け、日本学術会議が人々の期待に応える信頼できる情
報の発信源になるよう心掛けていきたいと思います。

〔 組織運営及び科学者間の連携担当副会長 三成美保 〕
  コロナ感染者数がふたたび増えています。4月とは検査数も検査事情も異なりますので、
単純な比較はできませんが、夏だから沈静化するはずという思い込みは捨てなければなり
ません。
  このような厳しい状況のもとでしたが、総会は7月9日に予定通り開催されました。会
員のみなさまのご理解とご協力のおかげです。まことにありがとうございました。今回の
総会開催にあたっては、法学委員会の複数の会員から専門的な助言をいただきました。深
く感謝申し上げます。慎重な手続を踏んだ結果、コロナ禍での緊急対策として、最終的に
「緊急避難」としてのオンライン開催となりました。画像が不安定になるなど、通信の安
定性確保に向けた今後の課題も明確になりました。
  幹事会決定、会員への事前の意見照会、対面開催の可能性追求、オンライン開催の最終
的な会長決定と、オンライン開催にかくも慎重な手続を踏んだことには、ご意見もご質問
もあろうと存じます。大学の授業の多くがオンラインあるいはオンデマンドに移行し、諸
会議もオンラインで行われている現在、なぜ、学術会議総会がすみやかにオンライン開催
に移行しないのか、疑問をもたれた方も少なくないのではないでしょうか。基本的には、
総会時に法学委員長からご説明をいただいた通りです。以下で、多少の補足をさせていた
だきます。
  最高の意思決定機関での審議・採決をオンラインで行うことについては、日本では十分
な対応が進んでおりません。国会の場合、本会議開会には「総議員の3分の1以上の出席」
(日本国憲法56条)が必要です。この「出席」は、「対面(リアル)」が想定されています。
採決に関しても不正や間違いの防止、セキュリティ確保などの課題がクリアされない限り、
オンライン採決は困難とされています。地方自治体について、総務省の通知(2020年4月)
によれば、委員会はオンライン開催可能ですが、「本会議は法律で定足数は出席議員で数え
るとなっているから出席が必要でオンラインでは開けない」とのことです(これには強い
反対論もあります)。また、株主総会についても、バーチャルオンリー型の株主総会につい
ては、会社法上、株主総会の招集に際して株主総会の場所を定めなければならないとされ
ていることなどから解釈上難しいというのが政府見解です。
このように、「出席」や「会場」の定義に慎重であるのは、審議・採決の「公正さ」と「正
当性」を確保するためです。たとえば、バーチャル議場に入っている人物の本人確認をど
うするのか。映像が乱れて本人確認や「挙手」を視認できない場合に、どこまでを「出席」
と認めるのか。また、議決権のない者がバーチャル議場に入り、議決権ある者になりかわ
って投票してしまったら、その採決の有効性をどう評価するのか。非公開審議・採決のと
きにオンライン先のテーブルに映像には映らない範囲で参加資格のない者が何人もいたと
したら、どうするのか。オンライン会議ではホストが録音録画をコントロールするとはい
え、参加者がひそかに録音録画しそれが流出したらどうするのか。ざっと挙げてみただけ
でも、クリアすべき課題が多く、しかも会議開催の正当化根拠に関わる問題まで含まれま
す。以上のようなトラブルやリスクを回避し、セキュリティ対策を万全にしてはじめてオ
ンライン開催は「対面」開催と同等の「正当性」を持ちます。
日本学術会議法23条は、「総会は、日本学術会議の最高議決機関とし、年二回会長がこ
れを招集する。但し、必要があるときは、臨時にこれを招集することができる」と定めて
います。また、同24条には、「総会は、会員の二分の一以上の出席がなければ、これを開
くことができない」と定められており、「総会の議決は、出席会員の多数決による」と規定
されています。一方で、学術会議法には、総会の開催方式についても、議決方式や「出席」
の定義についても規定がありません。総会の議決方法について定めているのは、日本学術
会議細則4条です。原則は「挙手」、「挙手」による判定が難しいときには「投票」で議決
するとされ、「投票」は「名札票を名札箱に投入する」と決められています。学術会議法、
会則、細則を一体として考えると、学術会議法の「出席」は「対面」(名札箱に名札を投入
できる状態)を前提にしていると解釈できます。これは、国会や自治体本会議と同様の考
え方です。
学術会議法は法律ですので、国会でなければ改正できません。ちなみに、学術会議法の
もっとも新しい改正は、2004年(平成16年)のものです。これは、会員選考方法を大き
く変更することを目的とする法改正でした。登録学術研究団体を基礎とした推薦制から、
co-optation(現会員による新会員の選出)方式に変わったのです。しかし、総会の開催方法
の変更(オンライン開催を認める)は、法改正まで行わずとも、総会で細則を改正すれば
可能です。しかし、それには、セキュリティ対策及び規程改正案を幹事会で十分に議論し
たうえであらかじめ議案書を提示し、現行規定にのっとった形で開催(対面開催あるいは
それに準じた方法による開催)された総会において審議・決定されることが必要です。そ
の意味で、総会に関する規程改正は次期の大きな課題となるでしょう。
  昨今の情勢では、総会を含む学術会議の審議活動のオンライン化は避けられません。む
しろ、学術会議として積極的に推進すべきだと考えます。奈良など地方在住者の立場から
すれば、安定的な通信環境のもとで会議がなめらかな画像と音声によって疎外感なく行わ
れるならば、オンライン会議はたいへんありがたいツールです。旅費使用が減る分を通信
環境の整備に回すことは費目の関係上今年度予算では不可能ですが、次年度以降の学術会
議の予算編成のさいに考慮されることを期待しています。
  コロナ禍は収まりをみせません。「GO TO」キャンペーンでの東京外しがマスコミを賑
わせていますが、家族のケアをめぐる移動の問題は政策課題にすらなりません。現状では、
家族が介護のために都市部から地方へ移動することは自粛要請され、病院にいる高齢者が
コロナ防止対策として家族と面会謝絶状態に置かれるとか、東京在住者が地方の親を訪ね
たらその親は診療やケアサービスを拒否されるといった事態が起こっています。病院やケ
アセンターのせいではありません。クラスターが発生すると患者の生命に関わるうえ、猛
烈なバッシングを受けて、医療従事者とその家族が差別され、経営上も相当のダメージを
こうむることは明らかだからです。
世界を見ても、パンデミック対策が政治的駆け引きや経済的利害に従属していると思し
きケースが少なくありません。パンデミックをめぐる政策や社会のあり方次第で、脆弱な
者はますます追い込まれていきます。こうした問題についてデータを集めて検証し、「With
/After コロナ」の「公正」な社会を目指して政策提言をなすことが、学術会議の人文社
会科学における審議活動に求められていると思います。

〔 政府、社会及び国民等との関係担当副会長 渡辺美代子 〕
  開催が心配された7月9日の総会が無事に終わりました。東京の新型コロナウイルス感
染が増える中、オンラインでの参加が講堂での参加より多くなりました。当初予定してい
たオンライン画面による挙手確認が機能しませんでしたが、事務局のとっさの判断で「挙
手する」と「挙手しない」の選択肢による採決をすることができました。その結果、第25
期の会員候補が決まり、その後に開催された幹事会では連携会員候補も決まりました。総
会では、総会のオンライン開催について意見交換をしましたが、会員からそれぞれの専門
に基づく貴重な意見が述べられました。第25期の最初となる10月の総会は、今と同様、
集合が難しいかもしれません。その場合の開催方法が次の課題となりました。
学術会議は今、新型コロナウイルス感染の状況に依らず、活動を継続できています。ほ
とんどの委員会と分科会がオンラインで開催され、学術フォーラムもオンラインを中心に
開催できています。6月18日(木)には、学術フォーラム「人生におけるスポーツの価値と
科学的エビデンス−新型コロナ感染収束後の社会のために」がオンライン開催されました。
これは、スポーツ庁からの審議依頼に対して、課題別委員会で審議し、その結果を回答に
まとめ、また審議依頼を越えて審議した内容については提言としたものの内容をスポーツ
庁に手交し、公表するものでした。回答と提言では、障害者を含む多様な人が参加できる
よう画一的でないスポーツ実践が必要であること、科学的エビデンスに立脚した指導方法
が暴力削減に貢献できること、スポーツデータは国立科学スポーツセンターに一元化し関
係者間で共有する仕組みが必要であることなどを提言しました。この学術フォーラムでは、
鈴木大地スポーツ庁長官に学術会議にお越しいただき、手交式を学術フォーラムの一環と
して行いました。山極会長は京都大学からオンラインで参加されましたが、鈴木長官と山
極会長の対談も行われ、今回手交した回答と提言を次期スポーツ基本計画に活かしていく
こと、スポーツ庁と学術会議は今後より深く連携することなどが和気藹々と語られました。
これから、学術会議が政府の審議依頼に真摯に答え、その結果が政策に反映される事例と
なることを望みます。
7月16日(木)には、次の学術フォーラム「メディアが促す人と科学の調和−コロナ収
束後の公共圏を考える−」をオンライン開催いたしました。Science誌記者のDennis
Normileさん、The Wall Street Journal東京支局長であるPeter Landersさん、脚本家であ
る大森美香さんを迎え、学術会議会員や連携会員と科学とメディアのあり方について議論
をしました。社会がますます科学的な信頼ある情報を求め、あらゆる情報がデジタルにシ
フトする中、技術的には容易に操作できますます社会に浸透するフェイク情報への対応と
ともに、市民が科学に参加することが大きな課題ですが、科学を健全な方向に導くために
は多様な視座で科学を社会に開き、新たな民主主義が必要であろうという議論をしました。
科学を巡るメディアのあり方は実に複雑で難しい課題ですが、学術会議はこの困難な課題
に継続して議論する必要があることを確認しました。

〔 国際活動担当副会長 武内和彦 〕
 いま国際社会では、新型コロナウイルス感染症対策についての国際連携が進む一方で、
ポストコロナ時代をいかに持続可能な社会につなげていくかの議論が活発になっています。
6月16日には、全米商工会議所(US Chamber of Commerce)が主催したウェブキャスト
による“From Great Lockdown to Great Transformation”と題するバーチャル・イベントに
討論者として参加しました。討論は質疑応答形式で行われ、グローバル化する貿易とその
環境への影響をどのように考えるべきか、といった質問がありました。私は、先端的情報・
環境技術の活用やライフスタイルを含む社会システム・イノベーションにより、グローバ
ル化を気候危機の克服をはじめとする持続可能な社会への変革につなげることが重要で、
私が理事長を務めるIGESが最近提唱している「生態復興」(eco-resurgence)の概念が重
要になると述べました。
6月25日には、国連経済社会局(UNDESA)と国連気候変動枠組条約事務局(UNFCCC)
が共催する“Global Consultations on Climate & SDGs Synergies for a Better and Stronger
Recovery”と題するウェビナー・シリーズの最終回で討論者として参加しました。もともと、
この会議は3月に国連ジュネーブ事務局での開催が予定されていましたが、延期を余儀な
くされ、最終的にバーチャルな形で開催されたものです。私からは、多くのスピーカーの
意見も踏まえて、気候変動とSDGsのみならず、仙台防災枠組や生物多様性をも視野に入
れた統合的枠組の構築が重要であることを主張しました。また科学と政策をより結び付け
る観点からは、気候変動分野のIPCCや生物多様性分野のIPBESに加えて、国連環境計画
(UNEP)が推進する、より包括的な地球環境概観(GEO - Global Environmental Outlook)
の活用をさらに進めていくことが重要であると結論づけました。
7月8日には、日本学術会議が委員を務めるIAP-Policyの執行委員会がバーチャルに開
催されました。IAP(インターアカデミー・パートナーシップ)は、Policy, Science, Health
の旧3団体が緩やかに統合した組織で、世界約140ヶ国・地域のアカデミーが加盟すると
ともに、4つの地域機関が独自の活動を展開しています。IAPは、この間、新型コロナウ
イルス感染症対策に関する地球規模の結束(Global Solidarity)に向けた要請を行うととも
に、ポストコロナ社会に向けた提言“Global Green Recovery After COVID-19: Using
scientific advice to ensure social equity, planetary and human health, and economic benefits”
を公表しています。執行委員会では、ポストコロナ時代にIAP-Policyが進めるべきイニシ
アティブについて自由討議がなされました。最初に、私の長年の友人である第三世界科学
アカデミー(TWAS)のモハメド・ハッサン会長が発言し、オンラインも含めたポストコ
ロナ時代の教育のあり方についての検討が重要であるとの意見が表明されました。この提
案には多くの理事が賛同し、今後具体的に議論していくことになりました。
7月9日には、例年ニューヨークの国連本部で開催されている「ハイレベル政治フォー
ラム(HLPF)」の公式会合にバーチャルに出席しました。スケジュールはアメリカ東部時
間(EST)で決められており、私が出席する時間はESTの8日午後2〜3時、日本時間
(JST)では9日午前3〜4時でした。討論のテーマは“Protecting the Planet and Building
Resilience for the High Level Political Forum (HLPF)”で、私に与えられた時間はわずか2
分、しかし結果的には3分間のインターベンションとなりました。ここで私は、新型コロ
ナウイルス感染症拡大の背景には、自然破壊によって人間活動が野生動物の領域に近づき
すぎたことや、急激なグローバル化が感染拡大を加速化させたことがあげられ、自然との
共生を多様な主体の参加で進めることが持続可能でレジリエントな復興に欠かせないと主
張しました。そのうえで、日本がリードしている国際的な取り組みであるSATOYAMAイ
ニシアティブの推進や、地域循環共生圏の創造が、そうした復興に大きく貢献しうるとの
考えを述べました。
7月10日には、アジア科学アカデミー・科学協会連合(AASSA)が主催し、韓国科学技
術アカデミー(KAST)が後援するウェビナー“National Academy´s Response to COVID-
19”を傍聴しました。AASSAは、IAPの地域機関の一つで、KASTがホストしています。
ウェビナーには、日本学術会議から秋葉澄伯会員にご参加いただきました。秋葉先生は、
第二部大規模感染症予防・制圧体制検討分科会の委員長として最近発出された「感染症の
予防と制御を目指した常置組織の創設について」のとりまとめにご尽力されました。この
提言には、「内閣府に常設の組織として感染症予防・制御委員会(仮称)を設置すべきであ
る」ことや「都道府県に常設組織を設置すべきである」ことが含まれています。新型コロ
ナウイルス感染症に対する国際学術連携の重要性を訴えるIAPのアジアにおける地域機
関であるAASSAの場で、本提言内容が紹介されたことは、この分野における日本学術会
議とアジアをはじめとする世界の学術団体との連携強化につながるでしょう。


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幹事会開催状況(議事要旨、配布資料)はこちら
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以下、第292回、293回幹事会の概要となります。
◎第292回幹事会(令和2年6月11日(木)13:30〜17:25)
審議事項等
1 前回議事要旨の確認が行われた。
2 以下の公開審議が行われた。
(1)提言「大学入試における英語試験のあり方についての提言」について、文化の邂逅
と言語分科会伊藤たかね委員長及び林徹幹事より説明があり、審議の結果、所要の修
正を行うことを条件に承認した。
(2)提言「サステナブルで個人が主体的に活躍できる社会を構築するサービス学」につ
いて、サービス学分科会西尾チヅル委員長及びサービス学の教育実装に関する小委員会
山本昭二委員長より説明があり、審議の結果、所要の修正を行うことを条件に承認した。
(3)報告「日本における農業資源の潜在力を顕在化するために生産農学が果たすべき役
割」について、農学委員会農学分科会大杉立委員長より説明があり、審議の結果、所要
の修正を行うことを条件に承認した。
(4)提言「人の生殖にゲノム編集技術を用いることの倫理的正当性について」について、
いのちと心を考える分科会田坂さつき委員長及び香川知晶副委員長より説明があり、
審議の結果、所要の修正を行うことを条件に承認した。
(5)提言「Web調査の有効な学術的活用を目指して」について、Web調査の課題に関す
る検討分科会佐藤嘉倫委員長及び今田高俊幹事より説明があり、審議の結果、所要の修
正を行うことを条件に承認した。
(6)提言「発達障害への多領域・多職種連携による支援と成育医療の推進」について、臨床
医学委員会出生・発達分科会神尾陽子委員長より説明があり、審議の結果、所要の修正
を行うことを条件に承認した。
(7)提言「持続可能な人間社会の基盤としての我が国の地球衛星観測のあり方」について、
地球・惑星圏分科会 地球観測将来構想小委員会高薮縁委員長及び早坂忠裕副委員長よ
り説明があり、審議の結果、所要の修正を行うことを条件に承認した。
(8)提言「化学・情報科学の融合による新化学創成に向けて」について、化学企画分科会情
報科学との融合による新化学創成小委員会阿尻雅文委員長及び松原誠二郎副委員長より
説明があり、審議の結果、所要の修正を行うことを条件に承認した。
(9)提言「「地元創成」の実現に向けた看護学と社会との協働の推進」について、看護学分科
会南裕子委員及び綿貫成明委員より説明があり、審議の結果、所要の修正を行うことを
条件に承認した。
3 その他事項として、今後の幹事会等の開催日程について確認した。

◎第293回幹事会(令和2年6月25日(木)13:30〜18:30)
審議事項等
1 前回議事要旨の確認が行われた。
2 以下の公開審議が行われた。
(1)報告「主権者教育の理論と実践」について、政治過程分科会西川伸一委員長及び谷
口尚子副委員長より説明があり、審議の結果、所要の修正を行うことを条件に承認
した。
(2)提言「工学システムの社会安全目標の新体系」について、工学システムに関する安
全・安心・リスク検討分科会野口和彦副委員長及び安全目標の検討小委員会中村昌
允幹事より説明があり、審議の結果、所要の修正を行うことを条件に承認した。
(3)提言「人類の未来を開くフロンティア人工物工学の展開のために」について、フロ
ンティア人工物分科会大和裕幸委員長及び鈴木真二副委員長より説明があり、審議
の結果、所要の修正を行うことを条件に承認した。
(4)提言「幼小児期・若年世代からの生活習慣病予防」について、生活習慣病対策分科
会八谷寛委員長及び藤原葉子幹事より説明があり、審議の結果、所要の修正を行う
ことを条件に承認した。
(5)提言「新学習指導要領下での算数・数学教育の円滑な実施に向けた緊急提言:統計
教育の実効性の向上に焦点を当てて」について、数学教育分科会真島秀行委員長及
び渡辺美智子幹事より説明があり、審議の結果、所要の修正を行うことを条件に承
認した。
(6)提言「より良い近未来創造のためのロボット/AIの理解と人材育成」について、ロボ
ット学分科会川村貞夫委員長及び金子真副委員長より説明があり、審議の結果、所
要の修正を行うことを条件に承認した。
(7)提言「感染症の予防と制御を目指した常置組織の創設について」について、大規模
感染症予防・制圧体制検討分科会秋葉澄伯委員長及び糠塚康江幹事より説明があり、
審議の結果、承認した。
(8)日本学術会議協力学術研究団体を指定することについて承認した。
(9)令和2年度代表派遣について、実施計画の追加・変更及び派遣者を決定した。
(10)土日祝日に講堂を使用するシンポジウム等につき決定した(1件の土日祝日に講堂
を使用するシンポジウム等)。
(11)4件のシンポジウム等の開催及び1件の国内会議の後援について決定した。
3 その他事項として、今後の幹事会等の開催日程について確認し、「日本学術会議第18
0回総会の開催方法について」を決定した。
4 以下の非公開審議が行われた。
(1) 会員候補者の選考について承認した。
(2) 国際業務に参画するための特任連携会員の任命について決定した。